アフリカ大好きりさぴょん(@LisapyonKenya)です。
2021年1月~2月でケニアに出張に来ています。今回は、実際にケニアに住んでいる人たちがどのように影響を受けているのかミクロレベルで書いていきます。
1. 地域別に見たマスクの着用率
今世界中で飛沫感染を防ぐためにマスクをするように啓発しているかと思います。マスク文化がある日本ではマスクに抵抗がある人が少ないです。しかし、アフリカではマスクをする習慣がなく、とても重大な感染病にかかっているかと認知されていました。現在では、みんながマスクをするように言われていますが、暑いし、邪魔だし、これゆえない不快感ですよね~。
ケニアの場合は政府がマスクをするようにかなり抑圧をかけています、警察官がマスクをしていない国民に注意したり、罰金を払うように請求する場合があります。そのため、ケニアの人々は感染したくないという危機感からではなくて、警察に目を付けられるのがいやという危機感で、マスクをつけています。なので、とりあえず苦しくないようにあごにマスクをつけて、警察を見つけらたら、さっと口にしています。
私のマスク着用率の印象はこんな感じです。
東京 95%
ナイロビ 80%(あごにしている人を含む)
キスム 60%
ビタ 10%
ビタでは感染者が少なく、月に10人程度です。ナイロビやキスム等の大きい街に行って感染したのではないかという印象です。また死亡者も出ていません。そのためか、人々は感染するリスクを感じていないようです。
マスクは使い捨てのマスクを売っているのをよく見ます。
使い捨てのマスクは10シル(10円)で買えて、住民にもお手軽です。使い捨てのはずが、それを何日もするし、洗って使っている人も多くいます。お金のない家庭ではそうなりますよね~。
布マスクは50シル(50円)なので、少し高いと感じる人が多いでしょう。50シルなら、小魚のランチが食べられる価格です。
青い使い捨てのマスクを数日使っているのが多いのでしょうね↓
2. 首都ナイロビの人々の生活
首都ではロックダウンがあり、ナイロビから外に出れないということがありました。週末だけナイロビ外に住んでいる方やナイロビ外に家族がいる方も多いため、ロックダウンになった時に急にナイロビに閉じ込められた人が多かったようです。
また、ナイロビは、国連、ビジネス、留学、ボランティア等でかなりの人数の外国人が住んでいますが、コロナになってみんな自国に帰ってしまい、経済的にも打撃を受けました。観光も主要な産業なので、大打撃です。
タクシードライバーさんに聞いたところ、ロックダウンの時は仕事がなくて、かなりきつかったけど、最近は戻ってきたという感触のようです。警察の目が厳しくマスクをしている人が多いようです。あごにつけている人も多いけど。
1日当たりの感染が多くなったのは、第二波ですね。検査数に対して陽性者が何人かという「陽性率」。11月15日は最高の14%。10%を超えたら、医療崩壊が起きると言われている中で、ナイロビの病院はどこもいっぱいに。
現在2021年2月は感染者数も陽性率も落ち着いてきました。
3. 地方田舎ビタの人々の生活
地方都市キスムから車でビタタウンに着くと数百人の人が!よく見ると車が横転している!交通事故だ!!
何が起きたんだそうとドライバーが野次馬に聞くと、バイクに乗っていた二人の女性が警察から、声を掛けられたと。マスクをしていなかったことを注意され、女性二人がバイクで逃げたところ、警察とバイクで追いかけっこになった。そこにたまたま通った車が巻き込まれて横転。バイクも横転。
残念ながら、バイクに乗っていた女性2名は亡くなったそうです。
ビタはCOVID19で感染して亡くなった方はいません。それなのに、コロナに関連した死が発生しています。とても残念なことです。
警察に対する住民の反発があり、翌日に大量のバイクが警察署の前でクラクションを鳴らしまくっているのをみました。それを見た警察官は銃をバイクライダーに向けていました。
何も知らず、通った私にも銃が向いていて、とても怖い思いをしました。
感染になんでマスクが必要かということは教えてくれず、警察がマスクをしろと強制する社会。本当にケニアは大切なところで間違いが多いなと感じました。
ビタは感染者が2020年12月でいえば、10人以下。
ナイロビやキスム等大きな都市に行った人が感染するようなパターンが多いらしい。重症化する人が今までおらず、家庭で自主隔離がほとんど。万が一重症者が出た場合は、ビタのあるホマベイ県では治療できないため、隣の県の病院まで行く必要がある。
私が所属するNGO・PLASのプロジェクトに参加しているお母さんと子どもに話を聞きに行った。2020年3月前後やロックダウン中の生活を聞きました。
「みんなが騒いでいるコロナが何かわからなくて、本当に恐かった。仕事もなくなったし、体調悪いのが、その”コロナ”と呼ばれる病気なのかと思って病院に行ったけど、すぐに検査できないから、自宅から2週間出ないように言われた。」
ケニアでのロックダウンはナイロビにいる人が他の県に行ってはいけないという規制だったので、田舎のビタではあまり規制を感じなかったそう。その代わり、情報が届いていない地域が多く、何が起きているのかひとつてに情報がもらえるという状況だった。
多くの家族は恐くて外に行くのを控えたため、日銭を稼ぐことができず、手元の現金もなくなるし、親せきに頼りたくても移動できないという状況になった。多くの人が食糧の確保に苦しんでいた。元々1日2食しか食べれない家庭が多い地域だけど、コロナ禍の3,4,5月は一日一食でおかゆしか食べれないのが数か月続いたということだった。
コロナの影響をの受け方は様々ではあるが、経済的な余裕がない人や病気を持っている人が脆弱な状態にあり、大きく影響を受けていると感じました。
多くの人が、2021年に入って少し経済活動も戻ってきて、少しずつ生活が戻ってきていると感じているようです。
ケニアは第二波を2020年10月頃に乗り越えてやっと落ち着いたところで、第三派が来ないのを願うばかりばかりです。
私が働くエイズ孤児支援NGO・PLASでのアフリカ出張の記事を共有します!