アフリカ大好き~国際協力で戦う36歳・りさぴょん日記。

アフリカ、女性の国際協力のキャリヤや経験を書き残していくためのブログ。

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NGOの海外事業に採用されるには?!

アフリカ大好き・りさぴょん(@LisapyonKenya)です。

 

今日はNGOで海外事業マネージャーとして、働いてみて、NGOの海外事業部に受かる方法を解説します!NGOの採用タスクフォースに一度だけ入ったことがあり、そこで感じた海外事業担当に求めるものを書いていきます。

 

目次

 

NGOの中には、いろんな役割がありますね。

海外事業、ファンドレイザー、広報、イベント、会計、理事。

私が考える海外事業担当に合格方法です。

これは裏技というわけでなく、どんな経験を持っていれば海外事業を任せられるかというポイントです!これは、PLASではなくて、一個人の意見です。

 

応募前最低限やること

1. 募集要項を端から端まで読みましょう。

業務内容でわからない場合ことがある場合は採用担当に電話やメールで問い合わせるのもよいと思います。求めている人物像に沿って、履歴書を書きましょう。

たとえば必須条件にこんな項目が。NGOで申請書と思っても、書類作成能力があることを書けばいいので、民間企業で働いているときに、月次報告書を書いていましたと、加えれば、いいわけです。

・事業申請書、各種報告書等の和文・英文での文書作成能力を有する方

 私はセーブザチルドレンの海外事業担当者の募集要項をみて、かなり包括的な業務なので、担当する事業分野や地域を直接メールで問い合わせたことがあります。何もわからずに、応募用紙を書けないので、問い合わせみるのもよいと思います。

2. その団体について知ろう。

 団体の根幹であるビジョンとミッションは団体が目指す姿なので、チェック必須です。そして、どこで何の事業をしているのか。ど開発なのか、緊急支援なので、人道支援なのか、人権問題なのか、啓発活動なのか、政策提言をしているのか。子どもの支援と言っても、どの分野によって活動内容は大きく変わります。

最低限、「分野」「対象」「地域」くらいは知っておきましょう。

PLASの例です。

分野:開発

対象:子どもと家族

活動地域:アフリカ

 

私は開発分野をやっていきたいのですが、セーブザチルドレンの海外事業担当者の問い合わせをしたときに緊急・人道支援がかなり大きいパートを占めていると感じたので、応募しませんでした。

また、面接で、「今回募集しているポジションについて、何をするのか説明してください。」と聞かれることもあります。これはJICAかJICE等々税金を使っている団体からよく聞かれます。どの地域で誰を対象にどんな事業を提供しているのか予習してから面接に臨みましょう。

年次報告書を読むと一通りの活動がわかるので、面接の前にはかならず読みましょう。

3. 質問をしましょう。

面接後に何も質問がないと、うちの団体に興味がないのかなと思ってしまいます。なんでもいいので、聞いてみましょう。「事業は助成金で負かっていますか?寄付がほとんどですか?」「現地のパートナーNGOとはどのような形態の団体ですか」等々の事業の話でもいいし、働き方として、「スタッフ数は何人ですか?」「採用された場合、働き始める日はいつ頃を想定していますか?」「勉強しながら働きたいのですが、特定の曜日だけ早く仕事を終了することはできますか」なんでもいいです。

予習していると自然に疑問が出てくるので、やっぱり予習が大切!

 

採用側のNGOが見るポイント

今回は、アフリカで活動する教育系のNGOで海外事業担当の募集としましょう。東京事務所ベースで働きながら、たまにアフリカ出張に行くイメージです。

 

1. 海外での働いた経験

まず、アフリカでの働いた経験が必要です。

アフリカでプロジェクトをするのが前提なので、アフリカの文化をよく知っている人の方が現地に行ってスムーズにスタートできますよね。アフリカの現地人スタッフや現地住民の直接、または通訳を通して、対話しないといけません。

全くアフリカに行ったことないけど、教育のスペシャリスト。この場合は、団体によって、判断がかなり異なります。PLASのようなアフリカでしか、活動していない場合では、アフリカに行ったこともない方は採用難しいです。最低でもアフリカでインターンをしたことあるという経験がほしいです。ない方は、まずインターンでもなんでもいいので、現地に行きましょう!

セーブザチルドレンやワールドビジョンのように、複数の国を担当する海外事業担当者はすべてのアジア、アフリカ、南米で働いたことがある人というのは、難しいと思うので、どこかひとつでも海外で事業を回した経験がある人がよいと優勢だと思います。

ケニアでの学校訪問
<海外での働いた経験を積みたい場合は>

1.NGOで海外インターン

国内のインターンを募集しているところが多く、難しいかも。NGO側はど素人が海外事務所とかに来ると面倒を見るのが大変なので、国内インターンを6か月したことあるとか、航空券・宿泊費・生活費、全部自分持ち等々の条件があると思います。1週間や数か月の場合もあります。

2.スタートアップ企業でインターン

NGOだけでなくて、日本の企業が現地でスタートアップしている場合もあり、そこでインターンできます。海外の大学院でMBAで勉強している人が来てくれたらいいなと企業側は、思っていますが、アピール次第で採用してもらえると思います。こちらも航空券・宿泊費・生活費、全部自分持ち等々の条件があると思います。

3. JICA海外協力隊

JICAが途上国に2年間ボランティアとして派遣している制度ですね。インターンと異なり、2年間という期間なので、得られる経験が圧倒的に多いです。

4. 自分でアフリカに行き、現地のNGOと交渉する

これはレベルが高いと思いますが、日本のNGOや企業でインターンではなくて、現地のNGOや企業で活動するということです。受け入れ態勢ができている団体は、先進国のアライアンス団体であることが多いと思いますが、現地NGOに交渉してインターンする経験は大きいと思います。

 

2. 専門性/特定分野への興味・経験

引き続き、アフリカで活動する教育系のNGOで海外事業担当という過程です。アフリカで教育というのがキーワードですね。まったく教育に興味がないのであれば、ほかの行ってくれー!となりますよね。よくあるのが、NGOには興味があるけど、うちの団体には興味ないんだと感じされる志望動機です。最初に団体のことを知りましょうと書いていますが、志望動機になんでそのNGOがいいのかが書いてないといけません。「NGOで働きたい理由」ではなくて、「特定のNGOでは働きたい理由です。」
教育と言っても、幼児教育なのか、初等教育なのか、教材作りなのか、学校建設なのか、職業訓練なのか、予習していないとすぐにバレますw

 

国際協力のキャリアを積みたいからNGO!

では弱いんです。

たとえば、PLASは子ども支援をしているので、子どもやその家族へ支援することに興味がある、経験があること、を書いてほしいんです。私の応援しているテラルネッサンスを例に出すとすれば、「組織作りに力を入れていて、現地との距離も近い」「代表の鬼丸さんの言葉に共鳴し、これらを勉強してきました。」「技術訓練で生計向上をやってみたいです」等々のこの団体ならではの理由をちゃんと述べてください。本気でテラルネッサンスに入りたければ調べるし、イベントに参加したりしているはずなので、薄っぺらい履歴証や志望動機はすぐわかります(笑)

 

専門性はまだ持ち合わせていないことはよくあります。なので、せめて興味を持っていることを示してほしいです。イベントに参加するとか、本を読んだとか、JICAやNGO連携等の大きな助成金をもらって実施している団体は事業の報告書がかならずオンラインにあります。よく調べてから、自分の履歴と募集要項に載っている求められらスキルがマッチするように、志望動機を書いてください。

 

ケニアで村長さん訪問

3. プロジェクトマネージメントの経験

まずプロジェクトの定義を確認します。

何らかの目標を達成するための計画を指す。基本的に集団で大がかりに実行するものを指す。(wikipedia)

アフリカでの子どもたちが学校に通えるために、2021年から2023年に学校建設を行います。

↑これはプロジェクトですね。

プロジェクトかプロジェクトではないかでは、2つのポイントが含まれているかどうかです。

目的設定期限設定がある。

目的=子どもが学校に通える

期限=2021年から2023年の2年間

 

プロジェクトとは、「目的を期限内に達成する活動」と考えられます。

なので、この目標に対して、どんな成果を出せばよいのか。どんな活動をすればよいか。ではそのスケジュール予算は?という計画できるスキルを持っている人がプロジェクトマネージャーに適しているのです。

たとえば国際協力で使われるPDMを理解しているとよいと思います。現地での課題があり、問題分析をして、解決策を考えて、そこからPDMを作るわけです。その経験があると、海外事業担当者としてのプロジェクトマネージメント力があると考えられます。

プロジェクト・デザイン・マトリックス(PDM)
プロジェクトの要約 内容 指標 入手手段 外部条件
上位目標        
プロジェクト目標        
アウトプット        
活動1     投入 前提条件
活動2    
活動3    
活動4    
活動5    

 

<PCM・PDMを学べる研修>

PCM手法コース | FASID 一般財団法人国際開発機構

→FASIDで実施している研修は残念ながら、お高いです。

JICA企画型プログラム NGO等向け事業マネジメント研修 | 事業ごとの取り組み | 事業・プロジェクト - JICA

NGO職員向けの研修です。私はPLASに入ってから、研修を無料で受けました。

 

「これは専門的だよ。」「私そんな経験持ってない」と感じた方もいるのでは?でも私はPLASに入る前にPDMさえ作ったことなかったです。でも、身近にプロジェクトというものはあって、経験しているはずです。

たとえばJICA協力隊の時の経験を聞かれて、

  • どんな課題があって
  • どんな活動をして
  • どのように解決したか

というのをちゃんと述べられると計画性があり、目標に対してマネージメントしていると考えられます。海外事業担当の面接ではどのような経験に対して以下のような質問をされることが多くあります。

「そのプロジェクトの課題はなんでした?それに対してどう対応しましたか?」

この重要な問いです。プロジェクトは、常にトラブルだらけで予定通りにいくことを想定してはいけないので、「問題が起きたときにどう対応したか」を自信もって答えてください。問題解決能力をコンピテンシーベースで問われていることになるます。

 

質問「たとえばこのプロジェクトで現地担当のケニア人が毎回レポートの提出が遅れます。あなたはどうしますか?」

 

答え①「いやー、アフリカの人は時間ルーズなので、遅れるのは当たり前です。遅れたらだめというプレッシャーを与えるために、減給します。」

 

答え②「日本のように提出期限に厳しい文化ではないことは承知しています。そのため、彼らが遅れることを見越した期限設定にしたり、報告書を簡単に書きやすいようにこちらでフォーマットを作成し、こちらが必要な情報を書き込めるようにします。」

 

答え①と②どっちがよいでしょうか。

ケニア人のレポート提出が遅れにくい環境を作るのが、あなたの仕事です。彼らの文化や性格は言い訳になりません。

 

ケニアで校長先生と。

4. キャリア形成

NGOは終身雇用ではないので、一生働いてもらうことを想定していません。そのため、今後どのようなキャリアを積みたいかと聞かれます。私はPLASに入職するときにこんな感じに今後のキャリアについて、答えています。

「アフリカの子どもの社会保障の専門家になりたいです。PLASの事業を通して、子どもの支援の経験を積みたいです。また、青年海外協力隊での草の根レベル経験を使って、PLASの事業に貢献したいです。PLASでは、最低2年は働きたいと思っていて、その後は国連やJICAで専門家になりたいと思っています。」

私はPLASの面接でそこまで長くいるつもりがないことを正直に伝えています。(笑)それは、あまりお勧めしないですが、NGO側も1,2年でやめるより、4,5年くらいはいてほしいなと思っているので、一生いるつもりはないけど、「このNGOで〇〇を学びたい」と伝えてください。学びたいことばかりだと、この人材がNGOで役に立つか疑問なので、「これまでの〇〇の経験を使って、事業でこう貢献します」と付け加えるとよいと思います。

 

キベラスラムの訪問

 

さてさて、とりあえず今回のポイントは応募する団体について予習をかならずすることです。もしわからないのであれば、問い合わせするのもOKです。そこから応募書類を作成し、さらに面接前に想定される質問に対して準備しましょう。

 

もし、NGOに受かりたいと思っていて、相談したい~と思っている方は、りさぴょん(@LisapyonKenya)へDMしてください。